J3 2024.4.27 今治vs大宮 ボールサイドへのオーバーロードで掴む逆サイドへの道

こんにちは。本日は大宮アルディージャの試合、VS今治戦を振り返っていこうと思います。

このサイトに関しては基本的には得点シーンもそうですがサッカーの楽しいところを一緒に考察をしよう!的な感じでお話を進められればいいなと思います。


ではまずメンバーからどうぞ

ラインナップ

互いのフォーメーション

今治
大宮

ご覧の通りで今シーズンの大宮の2ndオプションである3-3-2-2となりました。

Xでも考察しましたがコンテ時代、ピルロを使ったように、小島選手のところから展開をしていく作りかなと感じたりもしました。

小島選手のパス能力は今シーズンかなりずば抜けてること、何よりもディフェンスにおいてかなり存在感を出しているのがわかりますよね。

石川選手か小島選手か?の奪取能力。そこにアルトゥール選手で中盤は圧倒してます。

スタッツ

前半は圧倒、苦手な後半はかなり押し込まれる展開。

結果論にはなりますがシュートを打たせてもコースを遮る、『体を投げ出す守備』やコース限定での笠原選手の能力を活かしたセービングなど、なんとか耐えたという印象は拭えません。これは後述する今治の3バックに変更したのがかなり大きかったとは思います。


お互いの戦い方

大宮のチーム原則

⚔️ポゼッション型

🔑ボールサイドへ5人以上でのオーバーロード・それに対してできるチェンジサイド

🛡️ゲーゲンプレス

🔑敵陣:5人でプレス 自陣:シュートブロック

🗝️ボランチへの考え→オーバーロード、CMFでの対応

🗝️チェンジ5への考え→WBの帰陣でカバー


今治のチーム原則

⚔️カウンター型

🛡️ややリトリート気味

🔑縦への速攻・シンプル

🔑敵陣:FWでプレス 自陣:10人全員でペナルティエリア内とバイタルエリアをカバー

🗝️ボランチへの対応→FWがプレス

🗝️チェンジ5への考え→ボランチでカバー


個人的にはこのような風に見えました。

断片的なものなのでずっとこれか?って言われたらそうではありません。

ちなみにチェンジ5とは?

中盤でも良いですし、最終ラインでも良いのですがどこかを5枚にしないと守りきれない。ではどこをどうやって5枚にするの?の考えです。

すみません、僕が勝手に作った言葉です。

基本はディフェンスラインとは思います。大宮の場合はわかりやすいWBの帰陣での5バック化ですね。


大宮の印象

今回に関しても前半がとても印象的です。

ボールサイドのオーバーロードで空いたギャップを使うチェンジサイド

短いパスを繋ぐことの意識もかなり高かったように感じます、その繋ぐ意識から急に長いパスを使うあたりが1番翻弄できていた印象はあります。

特に2点目はすごくわかりやすいですよね。Xでも解説しましたのでXの内容を載せて振り返りたいと思います。

短いパスをするために大宮としてはボールサイドに選手を多く置きたい意図がかなり見受けられます。FC24とかであれば戦術にあるボールサイドへのオーバーロードというものです。

これは選手をボールサイドに密集をさせる、基本的には守備の際に使う戦術の一つです。大宮の場合は両方ともにこのオーバーロードを使います。

  • パスの選択肢を増やす
  • 奪われた際にすぐ奪えるようにする
  • 上とも一緒ですが、相手がボールを持った際に囲むことができるためショートカウンターを狙える

これらが大きなメリットになります。

これに加えて大宮はサイドにいるWBをなるべく広げるようにとることでチェンジサイドを狙えるようにしたわけです。

ただ、もちろんデメリットも多数あります。

例えば現在大宮において明白な弱点、後半のバテになりますね。

ボールサイドへ選手を追わせていく守備になりますので選手の体力消耗は尋常ではありません。

ちなみに超余談ですがFC24で常時これをかけると前半で体力は20%ぐらいしか残りません。それほど体力を消耗する戦い方ですので、キャンプでのトレーニングがいかに厳しいものだったか想像ができますね。

もう一つはその守備の際にプレス回避をされた場合です。これもこの試合で何度か見受けられた印象です。

大宮の場合前線、相手陣地で深いところへ行くプレス時は最大5人でプレスしてることがわかります。これは1点目のアルトゥール選手のミドルにつながるところもそうです。

マンツーマンのようにマーク対象を見つけるパターンボールホルダーを囲い込み奪い取る2パターン見られますが、アルトゥール選手のゴールは1つ目の擬似マンツーマンで奪い取りました。

擬似マンツーマンに関しては選手にずっと付くではなく、マンツーマン対象がボールホルダーにアプローチへ行った際に発動してるように思います。

理由は奪った際にカウンターを発動させやすい事とスペースへのパスコースを塞ぎたいのでしょう。


今治の印象

個人的に感じたのはすごいシンプルでした。

ボールを奪った際にカウンターをする発動するという事ですね。サイドで展開をする際、中央でボランチから攻撃から始まる際にバリエーションを作っているように感じました。

サイドの場合はSB、CDM、SMFこの3人でダイレクトパスを回してクロスを上げていく

一般的なものですが大宮の場合サイドの選手はWBしかいないため、しかも左は泉選手と比較的攻撃的な選手のため梅木選手とヴィニシウス選手のコンビはなかなかに苦戦を強いる形になりました。特に後半のシステム変更により4バックではなく3バックになったあたりから大宮の攻撃も停滞、サイドの抉られ具合を見るとなかなか厳しい展開になりました。

中央で奪った際はSMFとSTの計4人が前へ走り出す事でラインブレイクを狙う

これもシンプルな構造ですが威力が高かったように感じます。ただ大宮が5枚になった際にスペースが生まれにくいので今治としては難しい問題だったのではないかと思いますがこれもまた3バックの修正で厚みを加えられたのは大きいところ。J3のレベルは決定力というところはまだ伸び代がありますが他に関しては結構ロジカルなクラブが多い印象で今治もその1チームでしたね。

ボールサイドと中央、そしてバイタルとペナルティ内も閉めてスペースを消す守備組織

守備に関しては完全リトリートといかなくともまずは引くという印象がありました。

また、FW陣もMF陣も全員がバイタルエリアまで戻り守備を安定させようという意図もかなり感じられまずは守り切るという印象は高かったと思います。

また中央をやらせない考えも強く逆サイドは捨ててボールサイドと中央をしててくる印象が強くそれが仇となり下口選手にアシストを許してしまいます。ただあのゴールの場合は大宮の市原選手のフィードが良すぎたので不運中の不運ということもあります。

ゾーンディフェンスで有名な松田浩さんの言葉で言えば『サイドチェンジをされた際には空中に浮いてるので時間がかかるためその間にまたブロックを構築する。』ここの思考チェンジが早いかどうかとは思います。気になるのは下口選手が裏抜けで勝ってるのはもちろんですが、シュビルツォク選手も裏抜け勝たせてしまっているのでオフサイドトラップもしくはラインアップをしてるという可能性もありますね。そこの判断の箇所非常に難しそうです。


得点シーンの解説

今回は前半で生まれた1点目を解説したいと思います。再生位置を指定してますので再生ボタンを押すとその場面から始まります!

まずは1-0のアルトゥールのミドルの箇所から。

①攻撃に直結する前線でのプレス

この場面です。大宮の守備、囲い込みのプレスから擬似マンツーマンの開始をしています。

また、ボールを奪った際の選手の位置も見てみてください。30秒あたりです。

大宮の選手は奪ったタイミング前に選手にマークはつかずターゲットの横についていますこれにより、奪った時に即時攻撃への切り替えを可能にしています。

その後のパス回しは全ての選手がフリー状態です。これに関してもサッカーの原則にあります。

サッカーの原則:守備から攻撃に移る際は相手選手の横にポジショニングする

サッカーをやった方はこの逆の原則を知ってる人もおおいのではないでしょうか?相手をマークする際はゴールと選手の間に立つというものです。これの逆を行えばゴールに直結する動きができるわけです。

そのため奪ってからパスが簡単に回ってますがこれは守備の時でも攻撃に直結してる動きになるのでしょう。

②シュビルツォク選手のバックステップ

ここも見て欲しい内容です。34秒のアルトゥール選手のミドルを打つ瞬間のシュビルツォク選手の動き出しです。ここでアルトゥール選手の斜めにポジショニングに立ちバックステップをしています。

ここでバックステップをする理由はわかりますか?

ボールを受ける際に前へ向くスピードが早くなり次のアクションが容易ですよね。これはFWの動きではなく全ての選手必須項目なので意識してみましょう。なにせこれもサッカーの原則です。

サッカーの原則: ボールに近い選手はボールに向かって真っすぐ向かわず角度をつけてボールをもらうこと。

になります。

③今治DFのどうすれば?

あの場所で取られてしまうのは中々対応が難しいですがここで鍵になるのは恐らくこの原則。

サッカーの原則を:3枚で守る際は中央の選手がホルダーに対して寄せること

この場面で言うとRSB、RCB、LCBがいますがここで真ん中なのはRCB。そしてよく見るとRCBはマークをしてる選手がいないのもあってアルトゥール選手に当てるのが良いのかなと思いますが、この状況でなくとも真ん中のCBが行った方が守備の成功率は高いためです。真ん中を詰めることで攻撃選手の選択肢はサイドの選手になるため、シュートへの角度がサイドの方が狭まるので得点確率は減りますよね。その為真ん中の選手が詰めた方がいい理論です。

この場面ではRCBが動けず、LCBが行ってしまったがために距離が遠いアルトゥール選手につけず、シュビルツォク選手をフリーにしてしまっているので、アルトゥール選手がパスの選択をしても一点の可能性が高いかと思います。

皆さんはどう考えますか?

僕はサッカー経験はほぼ無いに等しいので机上の空論と言っても良いので笑


最後に

文章が長くなってしまいすみません!

毎回ここまで書けるかは非常に不安ですが毎試合見たい試合はこのようにまとめていきたいと思います。(まだまだこの試合書けそうですが流石にヤバそうなので自重しました😂)

段取りもなく考えた内容をそのままつらつらと書いてしまい散らかった文章ですみませんでした。

さて、次回は鳥取戦ですね。

大宮は現在負けなしできてるので他J3サポも初敗戦など気になることは多いとは思います。現状やはり守備のところは諸刃の剣になっていますが、

まだまだ赤ん坊の一歩と長澤監督が仰っていたことを思い出します。なのでまだ全然未完成なので今後の成熟具合も気になるところです。

ではまた次回またお会いしましょう!

ごきげんよう!さようなら!